地方創生
地方創生とは
東京一極集中を是正し、地方の人口減少と経済縮小に歯止めをかけるための国家政策です。その切り札として「観光」が位置付けられています。工場誘致が難しくなった今、地方に残された最大の資源は「固有の文化・自然・食」であり、これらを観光コンテンツとして磨き上げ、交流人口(観光客)を増やし、最終的には関係人口(ファン)、そして定住人口へとつなげる戦略です。インバウンドは、日本の地方の日常風景(原風景)に価値を見出すため、過疎地こそがポテンシャルを秘めた観光地になり得ます。「なにもない」と思っていた地元が、外国人にとっては「宝の山」であることを再発見する動きが全国で起きています。
最新動向 (2024-2025年)
2024年、「スノーリゾート」や「アドベンチャーツーリズム」を核とした地方の成功事例が増えています。ニセコや白馬のように、インバウンドにより地価が上昇し、雇用が生まれ、若者が戻ってくる(あるいは海外から移住してくる)現象が起きています。2025年は、デジタルノマドの受け入れによる「転職なき移住」や、二拠点居住が加速するでしょう。また、地域の古民家をホテルに改修するプロジェクト(NIPPONIAなど)が全国に広がり、空き家対策と観光振興を同時に解決するモデルとして定着しています。
AI・テクノロジーとの関わり
地方の弱点である「人手不足」と「情報発信力」をAIが補います。無人駅の観光案内所にAIアバターを設置したり、自動運転バスで二次交通を確保したりする実証実験が各地で行われています。また、地方の名産品を海外に売る越境ECにおいて、AIが商品説明の翻訳やマーケティングコピーの作成、ターゲット国への広告配信を自動化することで、小さな農家や工房でも世界と商売ができるようになっています。DXは、距離のハンディキャップをゼロにし、地方と世界を直結させるツールです。
トラブル・失敗事例
外部コンサルタントに丸投げし、地域にノウハウが残らない失敗です。東京の企業が企画した、地域の実情に合わないキラキラしたプランを実行し、補助金が切れたら撤退して、後には維持費のかかる施設だけが残った...という「地方創生あるある」は枚挙に暇がありません。また、成功している地域の真似(コピペ)をして、どこにでもあるような道の駅やカフェを作ってしまう金太郎飴化も問題です。「よそ者、若者、馬鹿者」の視点は重要ですが、あくまで主役は地域住民(土の人)であり、彼らが主体的に関わり、誇りを持てる取り組みでなければ長続きしません。