パークアンドライド
パークアンドライドとは
自宅や宿泊地から自家用車(レンタカー含む)で最寄りの駅やバス停まで行き、そこに車を駐車(パーク)して、公共交通機関(ライド)に乗り換えて目的地へ向かうシステムです。都市部や観光地中心部の交通渋滞緩和、違法駐車の削減、排気ガスによる環境汚染の防止(CO2削減)に極めて高い効果があります。特に、道路が狭く駐車場が少ない鎌倉や京都、自然保護が必要な上高地や知床などの国立公園エリアでは、マイカー規制とセットで強力に推進されています。インバウンド客のレンタカー利用が増える中、彼らにいかにこのシステムを理解し利用してもらうかが課題となっています。
最新動向 (2024-2025年)
「予約制駐車場」との組み合わせがトレンドです。事前にアプリで駐車場を予約できるようにし、「行ってみたら満車だった」というリスクを排除することで、利用率を高めています。また、駐車料金とバス・電車の運賃をセットにした割引チケットのデジタル化も進んでいます。2025年の大阪・関西万博では、会場周辺の混雑を避けるため、遠隔地の大規模駐車場に車を止め、そこからシャトルバスで会場入りするパークアンドライドが運営の生命線となっており、大規模な実証実験が行われています。
AI・テクノロジーとの関わり
AIナビゲーションアプリが、パークアンドライドを推奨するルートを提案します。「このまま車で行くと渋滞で60分かかりますが、この手前の駐車場に止めて電車に乗れば30分で着きます」と、リアルタイムの渋滞予測に基づいてメリットを提示するのです。実際、筑波山などの観光地では、AI交通量調査と連動したデジタルサイネージで、直感的に「乗り換えた方が早い」ことを伝え、渋滞の車列を駐車場へと誘導することに成功しています。行動経済学(ナッジ理論)とAI予測を組み合わせた交通需要マネジメント(TDM)の成功例です。
トラブル・失敗事例
乗り換えの「手間」が心理的なハードルとなり、利用が進まないケースが多いです。荷物が多い旅行者にとって、車から荷物を降ろしてバスに乗り換えるのは大きな負担です。駐車場からバス停までが遠かったり、バスの本数が少なくて炎天下で待たされたりすると、二度と利用してくれません。「面倒くささ」を上回るメリット(専用レーンで渋滞知らず、特典クーポン、手ぶら観光サービスなど)を提供できなければ定着しません。また、外国人旅行者にとっては、仕組みが複雑で理解できない(どこで降りて、どうチケットを買うのか分からない)という情報伝達の失敗も散見されます。