ミシュラン星付きレストラン
ミシュラン星付きレストランとは
フランスのタイヤメーカー、ミシュラン社が発行するガイドブックで星を獲得したレストランのことです。「そのために旅行する価値がある(三つ星)」とされる最高峰の評価であり、インバウンド、特に食通(フーディー)の富裕層にとっては、訪問の主目的となります。東京は世界で最も星付きレストランが多い都市の一つであり、その質の高さと多様性は世界的に評価されています。寿司、天ぷら、懐石などの和食だけでなく、フレンチやイタリアンでも高いレベルを誇ります。星付き店の予約権自体がプレミアムな価値を持ち、予約代行サービスや、ホテルの方で枠を確保するパッケージプランが高値で取引されています。
最新動向 (2024-2025年)
2024年、ミシュランガイドは評価対象を地方都市にも拡大し、「ミシュランキー(ホテル格付け)」も発表しました。これにより、地方のオーベルジュや隠れ家レストランにもスポットライトが当たり、食を目的に地方を旅する「ガストロノミーツーリズム」が加速しています。また、サステナビリティを評価する「グリーンスター」への注目が高まっており、フードロス削減や地産地消、有機栽培に取り組むレストランが、環境意識の高い欧米富裕層から選ばれるようになっています。2025年は、ヴィーガンやハラールに対応した星付き店への需要がさらに高まると予想されます。
AI・テクノロジーとの関わり
予約困難店の予約管理にAIが導入されています。予約開始と同時に電話がパンクするのを防ぐため、AIが24時間体制でWeb予約を受け付け、キャンセルが出た瞬間にウェイティングリストの顧客に自動通知するシステム(OMAKASEやTableCheckなど)が普及しています。また、これらのお店では「No Show(無断キャンセル)」が死活問題となるため、AIが予約者の信用スコアを判定し、リスクが高い場合は事前決済(デポジット)を求めるといったリスク管理も行われています。食材の仕入れにおいても、AIが市場の相場や天候から最適な発注量を予測し、最高級の食材を無駄なく確保する支援をしています。
トラブル・失敗事例
「一見さんお断り」文化とインバウンドの摩擦です。京都の料亭などで、紹介がなければ予約できない店に対し、海外客が「差別だ」と不満を持つケースがあります。また、予約代行業者(転売ヤー)が席を買い占め、高額で外国人に転売する問題も起きており、店側が対策に追われています。食事中のマナー(香水の強さや、動画撮影など)を巡るトラブルも多く、店側が「撮影禁止」などのルールを設けるケースも増えていますが、これを事前に周知できていないと当日揉める原因になります。文化の尊重と、ルールの明文化・多言語化の両立が必要です。