ラグジュアリーホテル
ラグジュアリーホテルとは
1泊10万円以上、時には数百万円にもなるような超高級ホテルのことです。アマン、リッツ・カールトン、フォーシーズンズなどの外資系ブランドに加え、星のや、ふふ、アマネムなどの日系高級ブランドも台頭しています。単に部屋が広い・豪華というだけでなく、コンシェルジュの質、プライバシーの保護、独自の体験プログラム(例えば、総料理長との市場ツアーなど)が求められます。富裕層インバウンドは、宿泊費だけでなく地域での消費額も桁違いに多いため、彼らを受け入れる受け皿として、ラグジュアリーホテルの整備は国家戦略としても推進されています。
最新動向 (2024-2025年)
「地方におけるラグジュアリー」がトレンドです。東京・京都だけでなく、北海道のニセコ、長野の白馬、沖縄、そして瀬戸内エリアなどに、世界的な高級ホテルが開業しています。2025年には、世界遺産・二条城の目の前や、国立公園内など、希少性の高い立地(ロケーション)への進出が目立ちます。また、建物自体が歴史的価値を持つ「ヘリテージホテル」や、アート作品の中に泊まるような「アートホテル」など、コンセプトが尖ったホテルでないと、世界の目の肥えた富裕層には選ばれなくなっています。
AI・テクノロジーとの関わり
ラグジュアリーホテルこそ、DXの最先端です。人による温かいサービス(ハイタッチ)と、最新技術による効率化(ハイテク)の融合が進んでいます。客室の設備(照明、空調、カーテン、ルームサービス)はすべてタブレットや音声で操作でき、AIがゲストの好みの温度や照明パターンを学習します。また、顔認証キーによるスマートな入室や、お掃除ロボットによる清掃自動化など、裏方の効率化により、スタッフは人間にしかできない「おもてなし(ゲストとの会話やサプライズの演出)」に集中できるようになります。「技術を感じさせない技術」が、最高のホスピタリティを支えています。
トラブル・失敗事例
ハード(建物)は一流でも、ソフト(人材)が確保できない「開業延期」や「サービス低下」が深刻です。少子化とコロナ禍の離職により、観光業界は慢性的な人手不足です。英語が流暢で、高いホスピタリティスキルを持つ人材は奪い合いになっており、給与水準も高騰しています。また、外資系ホテルの進出により、地元の老舗旅館が人材を引き抜かれて経営難になるという地域内の軋轢も生まれています。地域と共存し、地域の人材を育て、地域にお金を落とすエコシステムを作れないホテルは、結局は地域から孤立し、持続可能ではありません。